「回鍋肉」皮付き豚バラ肉と葉ニンニクの豆板醤炒め
回鍋肉(ホイコーロー)は四川省の伝統的な豚肉料理。日本、韓国、アメリカなどでも人気が高くローカライズされている料理です。名前の回鍋は1回目は鍋で豚肉を煮込み、2回目は野菜と一緒に炒める事から由来します。日本のホイコーローとの大きな違いは皮付きの豚バラ肉を使用しキャベツではなく葉ニンニクを使用する事です。起源は古く北宋時代(西暦960-1127)との説もあります。
日本のホイコーロー
日本のホイコーローはエビチリ同様に陳建民が日本人向けにローカライズした料理で日本では入手が難しい葉ニンニクの代わりにキャベツを使用します。皮付きの豚バラ肉もスライスした豚肉になっています。百度百科でも「卷心菜回锅肉」として紹介されていました。四川料理なので豆板醤を使用するが日本人向けに甜麺醤を使用し甘辛く調理されているのも特徴です。
Twice-cooked pork(アメリカの回鍋肉)
日本同様にアメリカでもローカライズされていて葉ニンニクの代わりにキャベツ、ピーマン、タマネギを使用するそうです。味付けは甜面醤だけでなく香辛料の効いた海鮮醤も使用される。ブロック肉を下茹でしてスライスするのは中国式。
本格的な回鍋肉を作る重要な要素は皮付きの豚バラ肉をブロック肉のまま柔らかく下茹でして冷水で冷ましスライスした豚肉を炒めて使用する事です。回鍋がここからきています。
加熱済みのスライスした豚肉を鍋に入れて豆板醤などで調理します。日本人にはあまり馴染みのない皮付きの豚バラ肉ですが豚皮のねっとりした食感が癖になります。沖縄のラフテーなどもこの皮付き豚バラ肉です。
本格的に作るなら葉ニンニクを使いたいのですが、中国のサイトをチェックでも白菜、キャベツ、ニラ、青唐辛子、タマネギなど様々なバリエーションがあります。ニラ+ニンニク多めが見た目に香りも近いかもしれません。
回鍋肉のメモ
- 皮付きの豚バラ肉を生姜で柔らかく下茹でする
- 好みで八角(スターニアス)や桂皮(シナモン)
- 下茹でした豚肉をスライスする
- 生姜、ニンニク、豆板醤を炒めて香りを出す
- 豚肉を加えて醤油、砂糖、うま味調味料で味付け
- 葉ニンニクを加えて軽く炒める